congatec が第 7 世代 Intel® Core™ プロセッサ (開発コード名:Kaby Lake) を搭載した新しい COM Express モジュールを発表

性能向上を実現したcongatec の新世代モジュール

Deggendorf, Germany, January 3, 2017 * * *組み込みコンピュータモジュール、シングルボードコンピュータ (SBC)、および、組み込み設計と製造 (EDM) サービスの大手テクノロジー企業である congatec は、第 7 世代 Intel® Core™  SoC プロセッサ (開発コード名:Kaby Lake) の発売に合わせて、新しい COM Express Compact モジュールを発売しました。Intel の Skylake の後継となる現行の 14nm マイクロアーキテクチャの 2 番目のバリアントを搭載したこの新しい conga TC175 コンピュータ・オン・モジュール (COM) は、前身製品よりもさらに優れています。魅力的な機能として、より優れた CPU 性能、10 ビット動画コーデックによるさらに動的な HDR グラフィックス、 3D Xpoint ベースの超高速 Intel® Optane™ メモリのオプション対応などがあります。

 

前世代と互換性があるため、追加設計なしに大幅に改善されたマイクロアーキテクチャを既存の組み込みシステムに搭載可能です。COM Express 規格フォームファクタ、congatec の広範な産業用ドライバ実装、個別集積対応および個別の組み込み設計および製造サービスにより、開発者はこの新世代モジュールを実に簡単に集積できるようになります。TDP 15W クラスの高性能を要求される完全密閉型ファンレスシステムなどのアプリケーション分野が対象となります。

 

「IOTG 組み込み機器向け Intel 製品ロードマップの第 7 世代 Intel Core™  プロセッサの 4 つの現行 15W バージョンは、組み込みコンピューティングの多くの新しいアプリケーション分野が必要とするパフォーマンスを提供します。産業・医療・交通アプリケーションからインフォテインメント、小売業、建物やホームオートメーションにいたるまで、実にあらゆる分野において需要があります。強化されたセキュリティやロックオプションをサポートするWindows 10 IoT などの最新オペレーティングシステムもこの市場ニーズを牽引することになります」と、congatec の製品管理ディレクターのマーティン・ダンザー (Martin Danzer) は説明します。言うまでもなく、Linux 3.x / 4.x、Yocto や VxWorks などのその他現行のオペレーティングシステムもサポートしています。

 

 

Intel® Optane™ メモリ

congatec の新しい COM Express コンピュータモジュールは、3D XPoint 技術をベースとした Intel® Optane™ メモリをサポートしています。NAND SSD と比較して、はるかに低遅延でありながら、同じサイズのデータパケットの処理が可能です。わずか 10 µs という標準 HDD の約 1000 倍以下の遅延時間により、もはやメインメモリーとストレージの境界はなくなります。congatec の評価キャリアボードは、2016 年 9 月の時点で、この高速メモリ技術をすでにサポートしています。この技術はビッグデータの処理、高性能コンピューティング、仮想化、データストレージ、クラウド、シミュレーション、医療画像やその他多くのアプリケーションにとりわけ適しています。 

 

機能群の詳細

新しい conga-TC175 COM Express Compact モジュールは、第 7 世代 Intel® Core™ SoC プロセッサの 15 W デュアルコアバリアントを搭載しています。 具体的には、2.8 GHz の Intel Core™ i7 7600U プロセッサ、2.6 GHz Intel Core™ i5 7300U プロセッサ、および 2.4 GHz Intel Core™ i3 7100U プロセッサ、ならびに 2.2 GHz の Intel Celeron 3695U プロセッサになります。すべてのバリアントの TDP は、7.5~15 W まで設定可能。これにより、システムのエネルギーコンセプトにより容易に適用できます。すべてのモジュールは、現行の DDR3L 実装よりもはるかに広い帯域幅と優れたエネルギー効率を実現する DDR4 対応の、最大で 32 GB のデュアルチャネルメモリをサポートしています。Intel Gen 9 HD Graphics 620 は、最新の DirectX 12 機能を備えた高いグラフィックパフォーマンスを提供します。また、eDP 1.4、DisplayPort 1.2 および HDMI 2.0a を介して最大で 4K/60Hz に対応した最大 3 つのディスプレイをサポートしています。ハードウェアで加速化された 10 ビットエンコーディング/デコーディングと、HEVC および VP9 の高いダイナミックレンジにより、HD ストリームは双方向においてより明瞭で真に迫ったものになりつつあります。congatec の新しいコンピュータモジュールは、PCI Express Gen 3.0 インターフェース、USB 3.0 / 2.0 インターフェース、SATA Gen 3 インターフェース、ギガビットイーサネットインターフェース、LPC、I²C や UART などの低速インターフェースを装備した COM Express Type 6 ピンアウトをサポートしています。カスタム集積対応、包括的なアクセサリ類や、特定用途キャリアボードおよびシステム設計向けのオプションの組み込み設計および製造サービスも提供しています。

 

congatec の新しい COM Express Compact モジュールは、以下の CPU バージョンで提供されます。

Processor Cores / Threads Intel® Smart Cache [MB] Clock / Burst [GHz] TDP [W]  Graphics
Intel® Core™ i7-7600U 2/4 4 2.8/3.9 15/7.5 Intel® HD Graphics 620
Intel® Core™ i5-7300U 2/4 3 2.6/3.5 15/7.5 Intel® HD Graphics 620
Intel® Core™ i5-7442EQ 2/4 3 2.4 15/7.5 Intel® HD Graphics 620
Intel® Celeron® 3695U 2/2 2 2.2 15/10 Intel® HD Graphics 610