コンガテック、アプリケーションに即対応可能なキャリアボードコンボを発表

Intel Atom®プロセッサを搭載、SMARC 2.1に最適化した3.5インチ キャリアボード

高性能組込みコンピューティング製品のリーディングサプライヤであるcongatec(コンガテック)は、新しい3.5インチ キャリアボード、conga‑SMC1/SMARC-x86を発表しました。SMARC 2.1に準拠したサイズをもつこの新しい3.5インチ キャリアボードは、現行のコンガテックSMARC対応コンピュータ・オン・モジュールと組み合わせることで、様々なアプリケーションに対応するとともにCOTS(商用オフザシェルフ)として利用でき、中・小規模ロットでの展開も可能です。3.5インチSBC(シングルボードコンピュータ)モジュールを利用して開発できるよう設計されており、Gen 5 Intel Atom®、Celeron®、Pentium®プロセッサ(コードネーム:Apollo Lake)のほか、次世代以降の各種低電力x86プロセッサにも最適化されています。SMARC2.1プロセッサモジュール向けスロットを備えることで、プロセッサソケットに独立した拡張性を与え、これを搭載した製品に高度な柔軟性と長期にわたる可用性を提供します。レイヤの少ない3.5インチ キャリアのPCB(プリント基板)設計は、フルカスタムでの設計よりも、複雑さとコストを抑えることができます。本ボードのもうひとつの大きな特長は、カスタマイズを迅速に行えるため、設計効率が向上する点です。特定のインタフェースの追加や削除が容易で、市場投入までの期間を大幅に短縮できるだけでなく、シンプルでコスト効率に優れ、年間約500程度のロットにも対応できます。大量生産、超高生産性型のプロジェクトでは、コンガテックCOMとこのボードとの組み合わせが魅力的な選択肢となります。SMARC対応モジュールのお客様は、キャリアボードの回路図集に無料でアクセスし、自社のキャリアボード設計に利用できます。

 

コンガテックの製品管理ディレクター、マーティン・ダンザー(Martin Danzer)は次のように述べています。「コンピュータ・オン・モジュール技術は、組込み型産業用IoTコンピューティングの世界全体にモジュール化をもたらすものです。3.5インチ・フォームファクタに最適化したサイズの本SMARC 2.1キャリアボードは、組込み型コンピューティングのモジュール性をさらに高める設計ロードマップの出発点にすぎません。コンガテックは、多様な分野にまたがるキャリアボード設計パートナーとの連携により、あらゆる標準規格の組込み型フォームファクタに多大なメリットをもたらすだけでなく、組込み型マザーボードやSBCのほか、CompactPCI Serial、PXI、VME/VPX規格製品などのバックエンドシステム市場の既存ベンダーに画期的な変化を起こす可能性を秘めています」

 

新しいconga-SMC1/SMARC-x86は、Intel Atom®プロセッサ技術に最適化され、オーディオコーデックやUSB-Cの実装にも優れています。MIPIカメラにも最適化されているため、ハードウェアを追加することなくカメラを直接接続できるようになりました。2つのMIPI-CSI 2.0コネクタにより、3次元ビジョンを提供するシステムも容易に構築でき、自律走行車の状況認識システム等にも利用できます。人工知能とニューラル・ネットワーク向けプロセッサとの統合サポートと組み合わせることで、スマートビジョンシステムの開発に必要なすべてをこのCOTS(商用オフ・ザ・シェルフ)プラットフォームが提供します。事前コンパイルされたバイナリなど、あらゆる開発プロセスをサポートする充実したソフトウェア群も提供され、本COTS製品を補完します。

 

機能詳細

SMARC 2.1準拠サイズで登場した本3.5インチ キャリアボード、conga-SMC1/SMARC-x86は、Intel Atom®(E3950、E3940、E3930)から、Celeron® (N3350)およびPentium®(N4200)プロセッサまで、Intel Apollo Lakeプロセッサの全ラインナップに対応しています。また、フットプリントがわずか146x102 mmにもかかわらず、デュアルGbE、5x USB、およびUSBハブのほか、外付ハードディスクまたはSSD用SATA 3にも対応します。基板にはminiPCIeスロットやM.2タイプのE E2230スロット(I2S、PCIe、USB)およびM.2タイプのB B2242/2280スロット(2x PCIeと1x USB)を備え、各要件に合わせた拡張が可能です。4x UART、2x CAN、8x GPIO、I2C、SPIなどの組込みインタフェースの横には、IoT接続用に統合されたMicroSimスロットを配置しています。ディスプレイには、HDMI、LVDS/eDP/DP、およびMIPI-DSIでの接続が可能です。基板にはさらに、カメラ接続用のMIPI-CSI入力が2つ用意されています。オーディオジャックを通じてI2Sサウンドも導入できます。WindowsおよびRTSハイパーバイザにも完全対応しています。オープンソースコミュニティに向けては、コンパイル済バイナリと事前設定済ブートローダー、Linux、Yocto、Android版が用意され、コンガテックのお客様は、必要なドライバーすべてをGitHubより入手できます。本キャリアボードは、以下のSMARC構成に対応可能です。

 

Processor Cores Intel® Smart Cache [MB]     Clock/ Burst [GHz] TDP [W] Graphics Execution Units
Intel Atom® x7-E3950 4 2 1.6 / 2.0 12 18
Intel Atom® x5-E3940 4 2 1.6 / 1.8 9 12
Intel Atom® x5-E3930 2 1 1.3 / 1.8 6.5 12
Intel Pentium® N4200 4 2 1.1 / 2.5 6 18
Intel Celeron® N3350 2 1 1.1 / 2.4 6 12


SMARC 2.1準拠でサイズ最適化された新しい3.5インチ キャリアボード、conga-SMC1/SMARC-x86の詳細については、下記をご参照ください。https://www.congatec.com/jp/products/accessories/conga-smc1smarc-x86.html