congatec 社、堅牢で経済的なコントロール・システムの開発に適した APIX スターターキットを発表

ニュルンベルグ、ドイツ、SPS/IPC/Drives 展、2009年11月24日    * * *     congatec AG は SPS/IPC/Drives 展で APIX テクノロジー用のスターター・キットを発表する。APIX は元来、自動車の中で映像データを送信するために開発されたが、この新しい APIX スターター・キットによって今や工業用アプリケーションにおいても迅速かつ簡単に使えるようになった。APIX 転送方式は、従来の Ethernet ケーブルを使用して、ビデオデータおよび双方向の制御データを同時に転送可能とし、その上で、コントロール用および使用するディスプレイ・ユニット用の電力供給をも可能にする。

APIX デザイン・キットは、特定のオペレーティング・システム・ドライバを含む PCI Express アドオン・カード、およびタッチ・スクリーン装備のリモート・ディスプレイ・ユニットから成る。映像データ、タッチ・スクリーンからの座標、および電力源はすべて RJ45 コネクタを持つ普通の Ethetnet ケーブルを使用して送信される。高品質ケーブルを使用すると、40 メートルまたはそれ以上の距離をカバーすることが可能となる。

経済的で堅牢な APIX テクノロジーは、Inova Semiconductors 社によって特に自動車産業向けとして開発されたが、それは工業用オートメーション・ソリューション向け、および医療分野、また、ゲーム機や体重計、デジタル・サイネージ向けで急速に成長しつつあるマーケットにも同様に理想的に使用できる。

リモート・ディスプレイ、または、コントロール・ユニットはオートメーション・テクノロジーの分野でしばしば使用される。今まで、これには比較的高価でコストのかかる 「シンクライアント」 または受動的ソリューションが使用され、それにはまた高価な特殊ケーブルが必要であった。APIX では、ディスプレイおよび制御ユニットは単一の容易に装着可能なケーブルを使用して接続できるが、APIX がリモート・ディスプレイ用の電力を供給するため、追加のネットワーク装置を何ら必要としない。

PCI Express x1 アドオン・カードは、2 ポートの APIX を持つ。この拡張カードは直接ビデオ・メモリから読んで、現状の最大分解能 800 x 600 ピクセルで APIX チャネルにデータを送る。このカードはシステム当り 4 枚まで使用可能で、最大 8 APIX チャネルを持てる。サイドバンド信号データ、即ち、APIX ソリューションではリターン・チャネル、もまた、PCI Express カードによって受信されてコンピュータで利用できる。PoA (Power over APIX) がリモート・コントロール・ユニットへ電力を供給するため使用され、12 ボルト電圧で 2 アンペアの最大電流が供される。

レシーバ・ユニットは、タッチ・コントローラ、LED バック・ライト付きの 7" TFT パネル、および送信信号の品質を改善する、富士通マイクロエレクトロニクス・ヨーロッパ (FME) からの "Indigo" チップを含む。要求によっては、ディスプレイ・ユニットとの暗号化通信も可能である。

congatec 社は、このターンキー APIX デザイン・キットを、ユーザーがこの革新的なテクノロジーにより容易にアクセスできるようにするため、 Inova Semiconductors 社、および FME 社と共に開発した。FME 社のビジネス開発マネージャー、Jürgen Lang 氏は、「我々は、 Inova 社および congatec 社との成功した協力に大変喜んでいる。結果として、我々は新しいマーケット分野、および商機を確実なものとできると確信した」 と言う。

このキットによってユーザーは APIX ディスプレイ・リンク・インタフェースを迅速かつ容易に評価できるようになる。このキットには、設計すべきカスタマー・スペシフィック・ソリューションの実現が可能な限り容易にできるようにするため、すべての必要なハードウェアと同様に、すべての必要な回路図を含む総合的なドキュメントが収容されている。