congatec 社、ETX および XTX 規格の未来を立証する

AMD の Fusion テクノロジーと ETX および XTX の結合で、ピタリと形式に合った完璧な機能組合せを実現

ニュルンベルグ、 エンベデッド・ワールド展、 2011年3月2日   * * *   組込み用コンピュータ・モジュールの先導的メーカーである congatec AG は、AMD 社 Fusion テクノロジーの搭載で ETX および XTX フォーム・ファクターに新生可能な未来を与えた。 AMD 社 Fusion プロセッサに基づくモジュールは、 性能およびスケーラビリティに関して大きな改善をもたらす。

Intel による 855 チップセット・ファミリーの製造中止は、特に ETX コンピュータ・モジュールのマーケットで大きな亀裂を残し、それは主に高性能領域のアプリケーションに影響した。 この亀裂は今、プロセッサ・メーカーの AMD 社による Fusion アーキテクチャによって埋められた。 Fusion はまた、広い範囲の革新的でグラフィックス重視のアプリケーションに対する新しい将来像を拓いた。 congatec 社は、自社の持つ ETX および XTX COM モジュールの製品群に AMD 社の Fusion アーキテクチャを集成させ、このフォーム・ファクタに向けて最も厳しいタスク能力の要求をも満足させるための新しいスケーラビリティ選択肢をもたらした。 congatec 社は、conga-EAF および conga-XAF の二種類の新しい COM モジュールで Fusion アーキテクチャをサポートする。 conga-EAF は ETX モジュールで、conga-XAF は XTX 規格に基づく XTX モジュールとなる。 XTX および ETX 規格の間の相違点は、XTX では最早 ISA バスをサポートせず、代わりに 4 レーンの PCI Express バスをサポートすることである。 XTX はまた、ETX よりも多数の S-ATA および USB インタフェースを持つ。


この二つのモジュールは多くの類似性を持っている。 両者共に AMD 社の G シリーズからのプロセッサで走り、Embedded Controller Hub Hudson E1 を搭載していて、4 GB までの高速かつ安価なシングル・チャネル DDR3 メモリーを伴った強力でコンパクトな 2 チップ・ソリューションを提供している。 congatec 社は現在、9 ワット TDP で 1.2 GHz シングル・コア AMD T44R (64 KB L1 キャッシュ、512 KB x2 L2 キャッシュ) に始まり 18 ワット TDP で 1.6 GHz デュアル・コア AMD T56N (64 KB L1 キャッシュ、512 KB x2 L2 キャッシュ) までの AMD Embedded G-Series プラットフォームから計 5 種類のプロセッサを提供している。


HDCP (1080p)、MPEG-2 HD および DivX (MPEG-4) ビデオ信号を介するシームレス Blu-ray 処理のための Universal Video Decoder 3.0 と共に内臓されたグラフィックス・コアは、OpenCL 1.1 と同様に、高速 2D および 3D 画像処理用の DirectX® 11 および OpenGL 4.0 をサポートする。 APU は、2560 x 1600 ピクセルまでの分解能で、VESA 準拠の画像出力を提供する二つの独立したグラフィックス・コントローラを持っている。


Fusion アーキテクチャ自体は、従来 CPU (中央処理装置)および GPU (画像処理装置)と呼ばれていた二つの分離したコンピューティング機能を、一つの Accelerated Processing Unit (APU) に結合させたものである。 Fusion アーキテクチャは、グラフィックス・ユニットを GPGPU (General Purpose GPU) として装備していて、それはグラフィックスとしては何も行わないようなタスク向けにも使用可能な多数のコンフィギュアラブル並列処理ユニットから成っている。 それ故、GPGPU は一定の計算が集中するタスクを並列で実行することにも使用でき、それによりスループットを大きく増大させる。 数値計算や、強い Coding/Decoding 効果が求められるタスクでは、この方法によって劇的に加速することが可能となる。 このテクノロジーによって恩恵を享受するアプリケーションは、マルチメディア処理は別として、ネットワーク内での encryption/decryption (暗号化/暗号解読)やパケット処理を含む。 プログラミングの見地から、これらの処理過程は透明であり、マニュアルでの並列処理化は必要ではない。


これらの非常に高い効率と低消費電力によって、AMD の Fusion プロセッサは、ファンレスやバッテリー動作のデバイスでの使用に理想的である。